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2011年10月15日

No.025:カロス

ようこそ大日本衛生資料室へ。 本日ご紹介する資料はコチラ・・・


資料No.025:カロス
No.025:カロス
   品名 : カロス
   製造 : 合名会社金剛生化学研究所
   分類 : 滋養強壮剤(細胞賦活新薬)
   年代 : 昭和30年(1955年)以前
   定価 : 不明(200粒入)
   寸法 : 8.3×4.5×2.5cm
   在庫 : 1個

細胞の活性化を促す「カロス」です。

細胞を活性化させ、損傷部位の早期治癒を促す薬のようです。   ※情報提供:移動野戦病院殿
詳しくは最下段【旧コメント欄】の移動野戦病院殿のコメントをご覧ください。


製造元の「金剛生化学研究所」の沿革については詳細不明。



外瓶
No.025:カロス
これと言って外見上に特筆すべき点はありません。

中身の丸薬は黒光りしており、怪しさ満点・・・勝手なイメージですが、忍者の非常食っぽいです。

今回はあまりにも話題が乏しいので、成分について調べました。

まずは主成分たる「鰻爹兒」・・・正直この文字を検索するのが大変でした。
「爹」の読み方が分からず、キーボードで打てない。
何とか奮闘すること10分弱、「爹兒」は「タール」であると判明。
つまり「鰻爹兒」は「うなぎタール」。

「うなぎタール」とは? 「うなぎエキス」のドロドロしたものでしょうか?
何にせよ鰻の滋養強壮効果がある物質でしょうね。

続いて「レシチン」は卵黄・大豆・うなぎなどに多く含まれ、
脂肪をエネルギーとして使用する際に必要な物質のようです。
現在の健康食品にも用いられています。

最後に「クレオソート」は正式には「木クレオソート」と言い、
ブナの木から抽出されるタールで「正露丸」の主成分らしいです。

「工業用クレオソート」と区別する為に「日本薬局方クレオソート」(略して「日局クレオソート」)
とも呼ばれています。

この「クレオソート」を巡って、
正露丸の「大幸薬品」と「買ってはいけない」(平成11年出版)の間でひと悶着あったようですが
詳細は省きます。

こうやって成分を見ると、早い話が「栄養価のある正露丸」と言って良いのではないでしょうか?
(あながち忍者の非常食と言うのも間違っていないかも・・・)


漢字が「旧字体」で書かれている、いわゆる「旧字体モノ」ですので、
昭和30年以前の品であると推測出来ます。



残念ながら未開封品の為、中身をご紹介することが出来ません。



この薬品に関する追加情報をお持ちの方は、
「コメント」または「メッセージを送る」から御教授下さい。

それでは、またのお越しを・・・



【室長日誌】
 大幸薬品のホームページに「木クレオソート」の反論記事があると言うので早速検索。
 「専門家の皆さまへ」をクリックすると認証ページが・・・
 「あなたは医療関係者又は販売に従事されている方ですか?」「はい/いいえ」
 「いいえ」をクリックするとTOPページに弾き飛ばされました。
 無免許で無店舗ですが、一応薬局のオーナーだから関係者かな? 
 と言うことで今度は「はい」をクリック。無事閲覧することが出来ました。
 内容は・・・まァ小難しいですな。


【関連リンク】
 大幸薬品株式会社ホームページ
 日局クレオソート - Wikipedia


【旧コメント欄】
 う、うなぎタール・・・!? 薬に鰻を使うとはさすが浜松・・・効きそうじゃないですか!(笑)
 それにしても「タール」に漢字があるなんて初めて知りましたが、
 当時の一般人もこんな漢字読めませんよね~!?
 いやー、勉強になりました!
                    Posted by Yotazo at 2011年10月20日 10:51

 浜松なので「夜の薬」かな?
                    Posted by 物好き at 2011年10月24日 15:05

 旧日本軍が極秘に開発した医療用秘密兵器細胞賦活剤なら今で言うルミンAですが、
 (感光色素製剤みたいな物)結局完成ならず残念です。
 用途は体への損傷部位の早期治癒目的ですが、
 後に研究開発され今は薬局で一般医薬品として販売されていますが、
 この当時カロスと言う薬が合ったのですね。
 又当時国内でペニシリンも開発されていましたが、結局間に合わなかった。
 残念ながら兵器も医薬品も皆米英帝国に劣っていました。
 ルミンよりペニシリンだけに積極的に開発し製剤化出来て充分全軍に豊富に行き渡れば
 戦病死が少なくなったと思います。国力の差ですね。
                    Posted by 移動野戦病院 at 2015年03月27日 01:06


【当資料室の注意事項】
 ●ご紹介する薬品に違法な物は含まれておりません(・・・多分)。
 ●記載されている情報はネットで軽く調べた程度のモノです。
 ●薬の年代特定に関しては『レトロな薬の年代特定法』を参照して下さい。
 ●「旧字体モノ」「右書きモノ」などの「〜モノ」は私が勝手に名付けただけです。
 ●「陸軍衛生材料廠」の品を「陸軍衛生材料」としていますが、私が勝手に呼んでるだけです。
 ●米帝の薬品類は『パイル二等兵の露営日記』にてご紹介致します。


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