2019年05月11日
No.128:わかもと
ようこそ大日本衛生資料室へ。 本日ご紹介する資料はコチラ・・・
資料No.128:わかもと
品名 : わかもと
製造 : 株式会社わかもと本舗栄養と育児の会
分類 : 複合ヘーフェ菌剤
年代 : 昭和15~18年(1940~1943年)
定価 : 5円(83日分・1000錠)
寸法 : 16.7×7.7×7.7cm ※外箱
若さの素となる「わかもと」です。
「わかもと」は昭和4年に発売が開始されたビタミンB複合体と消化酵素が含まれる栄養剤で、
昭和37年には現在でも販売されている「強力わかもと」へとパワーアップされました。
販売当初「わかもと」は国民の栄養補給を目的とした栄養剤でしたが、
現在の「強力わかもと」は胃腸薬としての認知度の方が高いですね。
製造元の「わかもと製薬株式会社」の沿革は以下の通り。
昭和4年(1929年)
東京市芝公園に合資会社「栄養と育児の会」を設立。
昭和8年(1933年)
東京市芝公園に「株式会社栄養と育児の会」を設立。
昭和10年(1935年)
「株式会社わかもと本舗栄養と育児の会」に社名変更。
昭和18年(1943年)
「わかもと製薬株式会社」に社名変更。
外箱
昭和初期から昭和30年代くらいまであまり変わらないデザインです。
砲丸投げをしているロゴを前面に押し出して力強いイメージですね。
漢字が「旧字体」で書かれている、いわゆる「旧字体モノ」ですので、昭和30年以前の品であると推測出来ます。
横書き文字が右から左に書かれている、いわゆる「右書きモノ」ですので、
戦前~戦後直後の品であると推測出来ます。
「株式会社わかもと本舗栄養と育児の会」名義ですので、昭和10~18年の品であると判断出来ます。
住所に「東京市」と記載されている、いわゆる「東京市モノ」ですので、
明治22年~昭和18年の品であると判断出来ます。
住所に「京城」と言う朝鮮統治時代の地名が記載されている、いわゆる「植民地モノ」ですので、
明治43年~昭和20年の品であると判断出来ます。
住所に「奉天」と言う満州国時代の地名が記載されている、いわゆる「植民地モノ」ですので、
昭和7~20年の品であると判断出来ます。
その他に「上海」「漢口」などの租界の名が記載されています。
収入印紙が貼られていませんので、大正15年以降の品であると判断出来ます。
「マル停」(停止価格)が押されている価格統制品、いわゆる「統制品モノ」ですので、
昭和15~21年の品であると判断出来ます。
以上のことから、この品が昭和15~18年に製造されたと判断出来ますね。
中身
現在ではアンバー色のガラス瓶入りですが、この頃は透明のガラス瓶ですね。
同じ時期には陶器製の容器もあります。
中身の錠剤は現在の「強力わかもと」よりも濃い色をしていますが、
もしかしたら経年劣化による変色かもしれません。
説明書と引換券 ※画像をクリックすると拡大します
説明書はこれと言って何の変哲もない説明書です。
「教育掛図寄贈引換券」なるものが3枚入っていたのですが、
そもそも「教育掛図」な何なのかが不明です・・・
現在当資料室の「わかもと」の在庫数は1箱となっております。
それでは、またのお越しを・・・
※当資料室の注意事項
●ご紹介する薬品に違法な物は含まれておりません(・・・多分)。
●記載されている情報はネットで軽く調べた程度のモノです。
●薬の年代特定に関しては『レトロな薬の年代特定法』を参照して下さい。
●米帝の薬品類は『パイル二等兵の露営日記』にてご紹介致します。
資料No.128:わかもと
品名 : わかもと
製造 : 株式会社わかもと本舗栄養と育児の会
分類 : 複合ヘーフェ菌剤
年代 : 昭和15~18年(1940~1943年)
定価 : 5円(83日分・1000錠)
寸法 : 16.7×7.7×7.7cm ※外箱
若さの素となる「わかもと」です。
「わかもと」は昭和4年に発売が開始されたビタミンB複合体と消化酵素が含まれる栄養剤で、
昭和37年には現在でも販売されている「強力わかもと」へとパワーアップされました。
販売当初「わかもと」は国民の栄養補給を目的とした栄養剤でしたが、
現在の「強力わかもと」は胃腸薬としての認知度の方が高いですね。
製造元の「わかもと製薬株式会社」の沿革は以下の通り。
昭和4年(1929年)
東京市芝公園に合資会社「栄養と育児の会」を設立。
昭和8年(1933年)
東京市芝公園に「株式会社栄養と育児の会」を設立。
昭和10年(1935年)
「株式会社わかもと本舗栄養と育児の会」に社名変更。
昭和18年(1943年)
「わかもと製薬株式会社」に社名変更。
外箱
昭和初期から昭和30年代くらいまであまり変わらないデザインです。
砲丸投げをしているロゴを前面に押し出して力強いイメージですね。
漢字が「旧字体」で書かれている、いわゆる「旧字体モノ」ですので、昭和30年以前の品であると推測出来ます。
横書き文字が右から左に書かれている、いわゆる「右書きモノ」ですので、
戦前~戦後直後の品であると推測出来ます。
「株式会社わかもと本舗栄養と育児の会」名義ですので、昭和10~18年の品であると判断出来ます。
住所に「東京市」と記載されている、いわゆる「東京市モノ」ですので、
明治22年~昭和18年の品であると判断出来ます。
住所に「京城」と言う朝鮮統治時代の地名が記載されている、いわゆる「植民地モノ」ですので、
明治43年~昭和20年の品であると判断出来ます。
住所に「奉天」と言う満州国時代の地名が記載されている、いわゆる「植民地モノ」ですので、
昭和7~20年の品であると判断出来ます。
その他に「上海」「漢口」などの租界の名が記載されています。
収入印紙が貼られていませんので、大正15年以降の品であると判断出来ます。
「マル停」(停止価格)が押されている価格統制品、いわゆる「統制品モノ」ですので、
昭和15~21年の品であると判断出来ます。
以上のことから、この品が昭和15~18年に製造されたと判断出来ますね。
中身
現在ではアンバー色のガラス瓶入りですが、この頃は透明のガラス瓶ですね。
同じ時期には陶器製の容器もあります。
中身の錠剤は現在の「強力わかもと」よりも濃い色をしていますが、
もしかしたら経年劣化による変色かもしれません。
説明書と引換券 ※画像をクリックすると拡大します
説明書はこれと言って何の変哲もない説明書です。
「教育掛図寄贈引換券」なるものが3枚入っていたのですが、
そもそも「教育掛図」な何なのかが不明です・・・
現在当資料室の「わかもと」の在庫数は1箱となっております。
それでは、またのお越しを・・・
※当資料室の注意事項
●ご紹介する薬品に違法な物は含まれておりません(・・・多分)。
●記載されている情報はネットで軽く調べた程度のモノです。
●薬の年代特定に関しては『レトロな薬の年代特定法』を参照して下さい。
●米帝の薬品類は『パイル二等兵の露営日記』にてご紹介致します。
【室長日誌】
かつて貰い物の「エビオス錠」を服用していた時期がありましたが、
「強力わかもと」を服用した経験はありません。
機会があったら買ってみたいと思います。
ちなみに「旧字体モノ」「右書きモノ」「東京市モノ」「植民地モノ」は
私が勝手に名付けただけですので、あしからず。
【関連リンク】
わかもと製薬ホームページ
わかもと製薬 - Wikipedia
かつて貰い物の「エビオス錠」を服用していた時期がありましたが、
「強力わかもと」を服用した経験はありません。
機会があったら買ってみたいと思います。
ちなみに「旧字体モノ」「右書きモノ」「東京市モノ」「植民地モノ」は
私が勝手に名付けただけですので、あしからず。
【関連リンク】
わかもと製薬ホームページ
わかもと製薬 - Wikipedia
Posted by パイル二等兵 at 12:00│Comments(0)
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