2011年07月05日
No.018:強壮丸
ようこそ大日本衛生資料室へ。 本日ご紹介する資料はコチラ・・・
資料No.018:強壮丸
品名 : 強壮丸
製造 : 愛生館
分類 : 滋養強壮剤?
年代 : 明治22年~大正15年(1889~1926年)
定価 : 40銭(7日分)
寸法 : 6.5×4.6×2.9cm(外箱)
在庫 : 1個
資料No.018:強壮丸
品名 : 強壮丸
製造 : 愛生館
分類 : 滋養強壮剤?
年代 : 明治22年~大正15年(1889~1926年)
定価 : 40銭(7日分)
寸法 : 6.5×4.6×2.9cm(外箱)
在庫 : 1個
初代陸軍軍医総監が開発した「強壮丸」です。
一体何の薬なのか? 名前から言って滋養強壮剤でしょうか?
注目すべきは、開発者「松本順」の名です。
「松本順」(本名・松本良順)は軍医のトップである陸軍軍医総監の初代の方。
ドラマ「JIN-仁」にも登場したようですね。 (恥ずかしながら私は未見)
戦前までの薬には「松本順」の名が冠された品が幾つかあり、
軍事色を感じさせる貴重な資料として私は個人的に好きであります。
ちなみに「松本順」の名が記載されたものを「松順モノ」と呼び、
任官した明治6年以降の品であると判断します。
(決して「松潤モノ」ではないですよ・・・)
製造元の「愛生館」の沿革は以下の通り。
明治21年(1888年)
「高松保郎」が東京で「愛生館」を創業。
明治24年(1891年)
「愛生館北海道支部」開設。支部長に「秋山康之助」が就任。
「高松保郎」の死去に伴い、「秋山愛生舘」として独立。初代社長に「秋山康之助」が就任。
(※「愛生館」は「館」、「秋山愛生舘」は「舘」と漢字が違う)
昭和23年(1948年)
「株式会社秋山愛生舘」設立。
平成10年(1998年)
医療用医薬品卸売業を営む「株式会社スズケン」と合併。
本家「愛生館」が「高松保郎」の死去後にどうなったかは不明。
外箱
シンプルながらなかなか味のある雰囲気で私は好きです。
住所の横に「館主 高松保」とありますが、恐らく愛生舘創業者の「高松保郎」のことでしょう。
「松本順」と言い「高松保」と言い、
医療関係者の間で名前の一字を省くのが流行っていたのでしょうか?
漢字が「旧字体」で書かれている、いわゆる「旧字体モノ」ですので、
昭和30年以前の品であると推測出来ます。
「故陸軍々医総監」とあるので、「松本順」が亡くなられた明治40年以降の品であると判断できます。
住所に「東京市」と記載されている、いわゆる「東京市モノ」ですので、
明治22年~昭和18年の品であると判断出来ます。
収入印紙が貼られている、いわゆる「印紙モノ」ですので、
明治15年~大正15年の品であると判断出来ます。
価格単位が「銭」となっていますので、昭和28年以前の品であると判断出来ます。
「価格統制品」マークが押されていませんので、昭和15~21年以外の品であると判断できます。
また戦前の雰囲気を感じますので、昭和15年以前の品であると推測できます。
以上のことから、この品が明治22年~大正15年に製造されたと判断出来ますね。
残念ながら未開封品の為、中身をご紹介することが出来ません。
振るとカラカラと丸薬の転がる音がしますので、恐らく木製のケースに入っているんだと思います。
瓶でないことは明らかです・・・ちょっと残念。
この薬品に関する追加情報をお持ちの方は、
「コメント」または「メッセージを送る」から御教授下さい。
それでは、またのお越しを・・・
【室長日誌】
久々の更新です・・・先月全く更新出来なかったので、今月は多めに更新致します。
レトロな薬に携わる者として「JIN-仁」を観ていないのは痛い・・・
いずれDVDを借りて一気に観ます。 (再放送を待つかも)
【関連リンク】
スズケン ホームページ
スズケン - Wikipedia
秋山愛生舘 - Wikipedia
松本良順 - Wikipedia
【旧コメント欄】
印紙みたいなものに割印が見受けられますが、薬品に税金が掛けられていたのですかね。
それにしても、薬品の世界も奥が深いのー
Posted by 物好き at 2011年07月05日 10:09
こんちは♪
明治時代には、売薬営業税や売薬印紙税があったそうです。
よってこれは、明治時代の品。あー、すっきりした。
Posted by 物好き at 2011年07月06日 17:48
【当資料室の注意事項】
●ご紹介する薬品に違法な物は含まれておりません(・・・多分)。
●記載されている情報はネットで軽く調べた程度のモノです。
●薬の年代特定に関しては『レトロな薬の年代特定法』を参照して下さい。
●「旧字体モノ」「右書きモノ」などの「〜モノ」は私が勝手に名付けただけです。
●「陸軍衛生材料廠」の品を「陸軍衛生材料」としていますが、私が勝手に呼んでるだけです。
●米帝の薬品類は『パイル二等兵の露営日記』にてご紹介致します。
一体何の薬なのか? 名前から言って滋養強壮剤でしょうか?
注目すべきは、開発者「松本順」の名です。
「松本順」(本名・松本良順)は軍医のトップである陸軍軍医総監の初代の方。
ドラマ「JIN-仁」にも登場したようですね。 (恥ずかしながら私は未見)
戦前までの薬には「松本順」の名が冠された品が幾つかあり、
軍事色を感じさせる貴重な資料として私は個人的に好きであります。
ちなみに「松本順」の名が記載されたものを「松順モノ」と呼び、
任官した明治6年以降の品であると判断します。
(決して「松潤モノ」ではないですよ・・・)
製造元の「愛生館」の沿革は以下の通り。
明治21年(1888年)
「高松保郎」が東京で「愛生館」を創業。
明治24年(1891年)
「愛生館北海道支部」開設。支部長に「秋山康之助」が就任。
「高松保郎」の死去に伴い、「秋山愛生舘」として独立。初代社長に「秋山康之助」が就任。
(※「愛生館」は「館」、「秋山愛生舘」は「舘」と漢字が違う)
昭和23年(1948年)
「株式会社秋山愛生舘」設立。
平成10年(1998年)
医療用医薬品卸売業を営む「株式会社スズケン」と合併。
本家「愛生館」が「高松保郎」の死去後にどうなったかは不明。
外箱
シンプルながらなかなか味のある雰囲気で私は好きです。
住所の横に「館主 高松保」とありますが、恐らく愛生舘創業者の「高松保郎」のことでしょう。
「松本順」と言い「高松保」と言い、
医療関係者の間で名前の一字を省くのが流行っていたのでしょうか?
漢字が「旧字体」で書かれている、いわゆる「旧字体モノ」ですので、
昭和30年以前の品であると推測出来ます。
「故陸軍々医総監」とあるので、「松本順」が亡くなられた明治40年以降の品であると判断できます。
住所に「東京市」と記載されている、いわゆる「東京市モノ」ですので、
明治22年~昭和18年の品であると判断出来ます。
収入印紙が貼られている、いわゆる「印紙モノ」ですので、
明治15年~大正15年の品であると判断出来ます。
価格単位が「銭」となっていますので、昭和28年以前の品であると判断出来ます。
「価格統制品」マークが押されていませんので、昭和15~21年以外の品であると判断できます。
また戦前の雰囲気を感じますので、昭和15年以前の品であると推測できます。
以上のことから、この品が明治22年~大正15年に製造されたと判断出来ますね。
残念ながら未開封品の為、中身をご紹介することが出来ません。
振るとカラカラと丸薬の転がる音がしますので、恐らく木製のケースに入っているんだと思います。
瓶でないことは明らかです・・・ちょっと残念。
この薬品に関する追加情報をお持ちの方は、
「コメント」または「メッセージを送る」から御教授下さい。
それでは、またのお越しを・・・
【室長日誌】
久々の更新です・・・先月全く更新出来なかったので、今月は多めに更新致します。
レトロな薬に携わる者として「JIN-仁」を観ていないのは痛い・・・
いずれDVDを借りて一気に観ます。 (再放送を待つかも)
【関連リンク】
スズケン ホームページ
スズケン - Wikipedia
秋山愛生舘 - Wikipedia
松本良順 - Wikipedia
【旧コメント欄】
印紙みたいなものに割印が見受けられますが、薬品に税金が掛けられていたのですかね。
それにしても、薬品の世界も奥が深いのー
Posted by 物好き at 2011年07月05日 10:09
こんちは♪
明治時代には、売薬営業税や売薬印紙税があったそうです。
よってこれは、明治時代の品。あー、すっきりした。
Posted by 物好き at 2011年07月06日 17:48
【当資料室の注意事項】
●ご紹介する薬品に違法な物は含まれておりません(・・・多分)。
●記載されている情報はネットで軽く調べた程度のモノです。
●薬の年代特定に関しては『レトロな薬の年代特定法』を参照して下さい。
●「旧字体モノ」「右書きモノ」などの「〜モノ」は私が勝手に名付けただけです。
●「陸軍衛生材料廠」の品を「陸軍衛生材料」としていますが、私が勝手に呼んでるだけです。
●米帝の薬品類は『パイル二等兵の露営日記』にてご紹介致します。
Posted by パイル二等兵 at 12:00│Comments(0)
│栄養剤・滋養強壮剤