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2011年04月29日

No.013:ボンクーパー

ようこそ大日本衛生資料室へ。 本日ご紹介する資料はコチラ・・・


資料No.013:ボンクーパー
No.013:ボンクーパー
   品名 : ボンクーパー
   製造 : 久能木本店
   分類 : (のど薬)咽喉音声剤
   年代 : 昭和21~28年(1946~1953年)
   定価 : 60銭(50粒入り)
   寸法 : 7×7×2.7cm
   在庫 : 1個

三井財閥にも屈しない「ボンクーパー」です。

製造元の「久能木本店」は、
「三井財閥」が「三井本館」(昭和4年竣工)を立てる際頑なに土地を譲らなかった
「久能木商店」の本店(もしくは別名)に当たると思います。

お陰で三井本館は設計の変更を余儀なくされたとか・・・

「久能木式石油コンロ」「久能木式洗濯機」などの生活用品が有名らしいですが、
医療品も製造していたと言うことですね。


製造元の「久能木本店」の沿革については詳細不明。



外缶
No.013:ボンクーパー
No.013:ボンクーパー
金色のブリキ缶に豪華な図柄が目を惹きます。
一般的な製薬会社では在り得ない派手なデザインですね。

裏面の「護れ咽喉!」のキャッチコピーが非常に違和感を感じます。

ちなみに「BON CUPER(ボンクーパー)」はフランス語で訳すと「切るのに良い」とのことです。
もしかしたら痰を切る薬かもしれませんね。   ※情報提供:pada殿


漢字が「旧字体」で書かれている、いわゆる「旧字体モノ」ですので、
昭和30年以前の品であると推測出来ます。

収入印紙が貼られていませんので、大正15年以降の品であると判断出来ます。

価格単位が「銭」となっていますので、昭和28年以前の品であると判断出来ます。

「価格統制品」マークが押されていませんので、昭和15~21年以外の品であると判断できます。
また戦後の雰囲気を感じますので、昭和21年以降の品であると推測できます。

以上のことから、この品が昭和21~28年に製造されたと判断出来ますね。



残念ながら未開封品の為、中身をご紹介することが出来ませんが、
久能木六代目さまのコメントにより以下のことが判明しました。

形は角の丸い三角山で大きさはビー玉より少し小さい。
色は黒っぽい。
砂糖がまぶしてあり舐めやすいが、後から辛くなる。



この薬品に関する追加情報をお持ちの方は、
「コメント」または「メッセージを送る」から御教授下さい。

それでは、またのお越しを・・・



【室長日誌】
 日本橋室町の土地を巡る三井財閥と久能木商店の攻防・・・正直申して知りませんでした。
 有名な話なのでしょうか? ブログの記事を書くことで新たな知識が身に付きますね。


【旧コメント欄】
 こんばんは
 「bon couper」フランス語で訳すと「切るのに良い」だそうです・・
 タンを切る薬??そういえば「たんきりアメ」ってあったな。
                    Posted by pada at 2011年04月29日 22:45


【当資料室の注意事項】
 ●ご紹介する薬品に違法な物は含まれておりません(・・・多分)。
 ●記載されている情報はネットで軽く調べた程度のモノです。
 ●薬の年代特定に関しては『レトロな薬の年代特定法』を参照して下さい。
 ●「旧字体モノ」「右書きモノ」などの「〜モノ」は私が勝手に名付けただけです。
 ●「陸軍衛生材料廠」の品を「陸軍衛生材料」としていますが、私が勝手に呼んでるだけです。
 ●米帝の薬品類は『パイル二等兵の露営日記』にてご紹介致します。


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Posted by パイル二等兵 at 12:00│Comments(4)のど薬
この記事へのコメント
ボンクーパーの貴重な写真ありがとうございます。現在、私は久能木四代目の三男の長男から依頼を受け、久能木家の系図や本の一部を翻訳中なのですがこの写真の使用許可を頂けたらと思いますが、よろしいでしょうか。
※ボンクーパーの「ク」は久能木からとったそうですよ。
Posted by 宇野マルシア at 2022年10月16日 15:29
◎宇野マルシア様

コメントありがとうございます。

当ブログの写真がお役に立てるのなら幸いです。
どうぞご使用下さい。

「ク」は久能木の「く」なのですね、情報ありがとうございます!
Posted by パイル二等兵 at 2022年10月16日 15:53
懐かしいボンクーパーの缶が残されているのを発見して驚いております。私の子供の頃は、喉が痛いとよくなめていました。形は角の丸い三角山で大きさはビー玉より少し小さかったと思います。色は黒っぽく砂糖がまぶしてあり、なめやすいですが、後からけっこう辛くなってきたのを覚えています。久能木商店は、昭和35年ころまで神田須田町で主に石油ストーブを販売していました。 もう絶版になったかもしれませんが、文春文庫で鈴木博之著の「東京の地霊」に、三井との闘いの様子が書かれております。 宇野マルシアさんの投稿にある「翻訳」が気になりましたので、その後情報があれば教えてください。
Posted by 久能木六代目 at 2025年03月04日 17:12
◉久能木六代目さま

初めまして!

実際にお使用された貴重なご意見ありがとうございます、
さっそく本文加筆させて頂きます!

宇野マルシア様からのその後の情報がありましたら記載します。
Posted by パイル二等兵パイル二等兵 at 2025年03月09日 19:51
 
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    コメント(4)