No.168:ツヨール

パイル二等兵

2024年09月09日 06:00

ようこそ大日本衛生資料室へ。 本日ご紹介する資料はコチラ・・・


資料No.168:ツヨール

   品名 : ツヨール
   製造 : ツヨール商会
   分類 : 内服薬(淋病薬)
   年代 : 大正15年〜昭和6年(1926~1931年)
   定価 : 不明
   寸法 : 直径3.4cm、高さ7cm
   個数 : 1個
「ツヨール商会」の「ツヨール」です。

「ツヨール」の語源は不明ですが、とりあえず淋病の薬です。
大正時代の新聞に数多く広告が掲載されているので、その時期に販売されていたと推測されます。


製造元の「ツヨール商会」の沿革については詳細不明ですが、
「ツヨール商会」主の「榊原常吉」が「第一製薬」の前身である「アーセミン商会」の設立に
協力していることから、当時はかなり有力な製薬会社だったと思います。

「アーセミン商会」の工場も初期段階では「ツヨール商会」の一角に建設されています。

少なくとも明治42年には設立されていた「ツヨール商会」は、
少なくとも昭和6年には「明正製薬株式会社」と改組しています。



外箱

デザイン的に大正時代の広告に掲載されているものと近いので、
おそらくその辺りの品だと思います。
やたらと英語表記が多いので、戦争末期の品ではないと推測されますね。


「旧字体」で書かれている、いわゆる「旧字体モノ」ですので、
昭和30年以前の品であると推測出来ます。

右から左に書かれている、いわゆる「右書きモノ」ですので、
戦前~戦後直後の品であると推測出来ます。

「ツヨール商会」名義ですので、昭和6年以前の品であると判断出来ます。

住所に「東京市」と記載されている、いわゆる「東京市モノ」ですので、
明治22年~昭和18年の品であると判断出来ます。

収入印紙が貼られていませんので、大正15年以降の品であると判断出来ます。

「価格統制品」マークが押されていませんので、昭和15~21年以外の品であると判断できます。
また戦前の雰囲気を感じますので、昭和15年以前の品であると推測できます。

以上のことから、この品が大正15年〜昭和6年に製造されたと判断出来ますね。



残念ながら未開封品の為、中身をご紹介することが出来ません。


この薬品に関する追加情報をお持ちの方は、
「コメント」または「メッセージを送る」から御教授下さい。

それでは、またのお越しを・・・



【室長日誌】
 「ツヨール」は当時の広告はよく見かけるのですが、
 そこから得られる以上の情報は見つかりませんでした。


【当資料室の注意事項】
 ●ご紹介する薬品に違法な物は含まれておりません(・・・多分)。
 ●記載されている情報はネットで軽く調べた程度のモノです。
 ●薬の年代特定に関しては『レトロな薬の年代特定法』を参照して下さい。
 ●「旧字体モノ」「右書きモノ」などの「〜モノ」は私が勝手に名付けただけです。
 ●「陸軍衛生材料廠」の品を「陸軍衛生材料」としていますが、私が勝手に呼んでるだけです。
 ●米帝の薬品類は『パイル二等兵の露営日記』にてご紹介致します。
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