No.046:ネオ・ハイガー

パイル二等兵

2012年08月16日 12:00

ようこそ大日本衛生資料室へ。 本日ご紹介する資料はコチラ・・・


資料No.046:ネオ・ハイガー

   品名 : ネオ・ハイガー
   製造 : 三菱薬化学研究所
   分類 : 栄養剤(強力ヴイタミン酵素剤)
   年代 : 戦前~戦後直後
   定価 : 1円50銭(100g入)
   寸法 : 13×6×6cm
   在庫 : 1個
何となくパワーアップできそうな薬、「ネオ・ハイガー」です。

「ハイガー」は何となくドイツ語由来のような気がしますが、「胚芽」をモジった可能性も・・・
原材料に何らかの胚芽を使用していれば後者が名前の由来でしょう。

発見者(何を発見したのだろう?)の医学博士「谷高三郎」先生は、
「岡山医科大学」の解剖学教室の方だったようです。

ちなみに「岡山医科大学」は昭和24年に「岡山大学」となっています。

指導者(何を指導したのだろう?)の「長田捷二(おさだしょうじ)」先生は、
昭和6~24年まで「共立女子薬学専門学校」の2代目校長を務めた方だったようです。
昭和17年には「新編有機化学」と言う著書を書いています。

ちなみに「共立女子薬学専門学校」は昭和24年に「共立薬科大学」となり、
平成20年には「慶応義塾大学」と合併しています。


製造元の「三菱薬化学研究所」の沿革については詳細不明。

「三菱グループ(三菱財閥)」の一つと思われますが、
「三菱鉛筆」のように全く関係のない会社と言う可能性ももあります。



外箱


スカイブルーと黄色が良いコントラストになっているのではないでしょうか?。
カタカナで書かれた「ネオ・ハイガー」の文字だけ見ると、ロボットアニメの題名みたいですね。


漢字が「旧字体」で書かれている、いわゆる「旧字体モノ」ですので、
昭和30年以前の品であると推測出来ます。

横書き文字が右から左に書かれている、いわゆる「右書きモノ」ですので、
戦前~戦後直後の品であると推測出来ます。

収入印紙が貼られていませんので、大正15年以降の品であると判断出来ます。

価格単位が「銭」となっていますので、昭和28年以前の品であると判断出来ます。

「価格統制品」マークが押されていませんので、昭和15~21年以外の品であると判断できます。
また戦後の雰囲気を感じますので、昭和21年以降の品であると推測できます。

以上のことから、この品が昭和21~28年に製造されたと判断出来ますね。



残念ながら未開封品の為、中身をご紹介することが出来ません。



この薬品に関する追加情報をお持ちの方は、
「コメント」または「メッセージを送る」から御教授下さい。

それでは、またのお越しを・・・



【室長日誌】
 今回「長田捷二」先生の「捷」の字が読めず、探し出すのに苦労しました(汗)
 「IMEパット」と言う便利な機能があったんですね・・・初めて利用しました。


【関連リンク】
 岡山医科大学 (旧制) - Wikipedia
 共立薬科大学 - Wikipedia


【当資料室の注意事項】
 ●ご紹介する薬品に違法な物は含まれておりません(・・・多分)。
 ●記載されている情報はネットで軽く調べた程度のモノです。
 ●薬の年代特定に関しては『レトロな薬の年代特定法』を参照して下さい。
 ●「旧字体モノ」「右書きモノ」などの「〜モノ」は私が勝手に名付けただけです。
 ●「陸軍衛生材料廠」の品を「陸軍衛生材料」としていますが、私が勝手に呼んでるだけです。
 ●米帝の薬品類は『パイル二等兵の露営日記』にてご紹介致します。
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