No.147:あかぎれ専門薬

パイル二等兵

2023年02月16日 06:00

ようこそ大日本衛生資料室へ。 本日ご紹介する資料はコチラ・・・


資料No.147:あかぎれ専門薬

   品名 : あかぎれ専門薬
   製造 : 日東製薬合名会社
   分類 : 軟膏(熊の膏薬)
   年代 : 昭和18~21年(1943~1946年)
   定価 : 20銭
   寸法 : 10.6×3.3cm ※外袋
   個数 : 3個
日東製薬の「あかぎれ専門薬」です。

「熊の膏薬」と書かれているので、恐らく「熊の油」を使用したものだと思います。
「熊の油」は乾燥した肌の保湿に効果があるようなので、あかぎれにも効きそうですね。



製造元の「日東製薬合名会社」の沿革は以下の通り。

大正12年(年)
       東京高輪で髪洗粉の製造販売を始める。
昭和2年(年)
   芝通新町に移転し「日東化学研究所」を創立。
昭和3年(年)
   「日東製薬合名会社」に改組。
昭和21年(1946年)
   戦災により被災のため港区麻布で営業を復旧。
昭和23年(1948年)
   「日東製薬株式会社」に改組。
昭和27年(1952年)
   「三恵製薬株式会社」に社名変更。
平成19年(年)
   大田区池上に新社屋を建設し移転。



外袋

味のある熊のイラストが描かれていて、なかなか面白いデザインですね。


漢字が「旧字体」で書かれている、いわゆる「旧字体モノ」ですので、
昭和30年以前の品であると推測出来ます。

横書き文字が右から左に書かれている、いわゆる「右書きモノ」ですので、
戦前~戦後直後の品であると推測出来ます。

「日東製薬合名会社(芝区)」名義ですので、昭和3~21年の品であると判断出来ます。

住所に「東京都」と記載されていますので、昭和18年以降の品であると判断出来ます。

収入印紙が貼られていませんので、大正15年以降の品であると判断出来ます。

価格単位が「銭」となっていますので、昭和28年以前の品であると判断出来ます。

以上のことから、この品が昭和18~21年に製造されたと判断出来ますね。



中身

紙袋の中には羊羹を包んであるような紙に包まれた膏薬が入っています。



この薬品に関する追加情報をお持ちの方は、
「コメント」または「メッセージを送る」から御教授下さい。

それでは、またのお越しを・・・



【室長日誌】
 熊の油はかなり保湿力が高そうなイメージです。
 今でも普通に手に入るようなので、一度は使ってみたいですね。


【関連リンク】
 三恵製薬株式会社ホームページ


【当資料室の注意事項】
 ●ご紹介する薬品に違法な物は含まれておりません(・・・多分)。
 ●記載されている情報はネットで軽く調べた程度のモノです。
 ●薬の年代特定に関しては『レトロな薬の年代特定法』を参照して下さい。
 ●「旧字体モノ」「右書きモノ」などの「〜モノ」は私が勝手に名付けただけです。
 ●「陸軍衛生材料廠」の品を「陸軍衛生材料」としていますが、私が勝手に呼んでるだけです。
 ●米帝の薬品類は『パイル二等兵の露営日記』にてご紹介致します。
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