No.112:知新膏

パイル二等兵

2017年07月31日 12:00

ようこそ大日本衛生資料室へ。 本日ご紹介する資料はコチラ・・・


資料No.112:知新膏

   品名 : 知新膏
   製造 : 杏林堂 山崎文蔵
   分類 : 軟膏
   年代 : 昭和15~18年(1940~1943年)
   定価 : 20銭
   寸法 : 5×5×1.3cm ※外箱
   個数 : 2個
「知新膏」です。

何の変哲もない軟膏のようですね。 商品名の由来は良く分かりません。


製造元の「杏林堂」の沿革については詳細不明ですが、
「山崎文蔵」は江戸本郷金助町で薬調合所を営み、
「むしおさえ」という小児薬で有名だったようです。

「杏林堂」の住所と一致しますので、「山崎文蔵」もしくは子孫の方の製薬会社でしょう。

「杏林堂薬局」と言うドラッグストアが静岡県にあるようですが無関係だと思います。



外箱


これと言って特徴のないシンプルなデザインですね。


漢字が「旧字体」で書かれている、いわゆる「旧字体モノ」ですので、
昭和30年以前の品であると推測出来ます。

横書き文字が右から左に書かれている、いわゆる「右書きモノ」ですので、
戦前~戦後直後の品であると推測出来ます。

住所に「東京市」と記載されている、いわゆる「東京市モノ」ですので、
明治22年~昭和18年の品であると判断出来ます。

収入印紙が貼られていませんので、大正15年以降の品であると判断出来ます。

価格単位が「銭」となっていますので、昭和28年以前の品であると判断出来ます。

「マル停」(停止価格)が押されている価格統制品、いわゆる「統制品モノ」ですので、
昭和15~21年の品であると判断出来ます。

以上のことから、この品が昭和15~18年に製造されたと判断出来ますね。



中身

包み紙の中にブリキ缶が入っているようです。
包み紙が固着しているのでこれ以上お見せすることが出来ません。



現在当資料室の「知新膏」の在庫数はとなっております。


この薬品に関する追加情報をお持ちの方は、
「コメント」または「メッセージを送る」から御教授下さい。

それでは、またのお越しを・・・



【室長日誌】
 そろそろ撮り溜めていた画像が底を尽きます・・・


【当資料室の注意事項】
 ●ご紹介する薬品に違法な物は含まれておりません(・・・多分)。
 ●記載されている情報はネットで軽く調べた程度のモノです。
 ●薬の年代特定に関しては『レトロな薬の年代特定法』を参照して下さい。
 ●「旧字体モノ」「右書きモノ」などの「〜モノ」は私が勝手に名付けただけです。
 ●「陸軍衛生材料廠」の品を「陸軍衛生材料」としていますが、私が勝手に呼んでるだけです。
 ●米帝の薬品類は『パイル二等兵の露営日記』にてご紹介致します。
関連記事